安治川トンネル
USJの開園と「阪神なんば線」の開通などで「乗換駅」として脚光を浴び、周辺の再開発がすすむ「大阪環状線・西九条」駅だが、ガード下の飲み屋「トンネル横町」の佇まいが「モダンな町」への変貌に抗っている。
駅のスグ南、安治川岸壁にへばり付く奇妙な建造物が『安治川トンネル』である。此花区側からエレベーターで隧道まで降りて、河底を歩いて渡って対岸へ出ると、そこは「西区・九条」。九条新道商店街が続き、そのまま大正区の大阪ドームまで歩いてゆける。戦前のある時期までは、ここが大阪の中心地だった。市庁と府庁、川口の外国人居留地と後の中華街、松島新地、等々がかつて存在した。いまは、「源兵衛渡」の地名が往時の雰囲気を伝えるのみ。河の歴史はそのまま、大阪の歴史なのである。
